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RBACによるDB管理者の設定

OSS/Linux

やっとこさdbadm.ppポリシーがFedoraでも有効化されたので、RBACを使った
DB管理者の設定方法について記す事にする。

ポリシーは selinux-policy-3.9.1 以降を用意してほしい。
現時点ではRawhide(開発者版)向けなので、Fedora15での機能になるハズ。

方針は以下の通り。

  • ユーザ dba をDB管理者として定義する
  • ログイン時のロール:ドメインは staff_r:staff_t とする。
  • sudoを使って root に昇格する際に、dbadm_r:dbadm_t に変更。

まず、UNIXユーザ dba を定義する。

[root@masu ~]# useradd dba -g users
[root@masu ~]# passwd dba
Changing password for user dba.
New password:
Retype new password:
passwd: all authentication tokens updated successfully.

次に、対応する SELinux ユーザ dba_u を作成する。
dba_uは、UNIXユーザ dba と、staff_r および dbadm_r ロールを紐付ける目的で使用する。

[root@masu ~]# semanage user -a -P user -r s0 \
                        -R "system_r staff_r dbadm_r" dba_u
[root@masu ~]# semanage login -a -r s0 -s dba_u dba
[root@masu ~]# cp /etc/selinux/targeted/contexts/users/staff_u \
                  /etc/selinux/targeted/contexts/users/dba_u

最初の構文では、新たにSELinuxユーザ dba_u を定義する。
このSELinuxユーザには system_r と staff_r と dbadm_r ロールが
紐付けられている。
(system_rはサーバプロセスの起動のため)
また、ホームディレクトリのラベリングに使用する prefix として
user を指定(-P user)しているが、現状、これ以外の選択肢はない。

次の構文では、UNIXユーザ dba に対してログイン時に紐付けるSELinux
ユーザを指定している。ここで、先ほど定義した dba_u を指定する。

さらに、ログイン直後は staff_r:staff_t のロール/ドメインのペアを
関連付けるため、staff用の設定ファイルをコピーして使用する。
ログインしたらいきなり dbadm_r:dbadm_t というのは指定できない為念
(Dan Walshが「俺はそーゆーポリシーはヤダ」と突っぱねたので…。)

では、dbaでログインしてみよう。どうなるか。

[kaigai@masu ~]$ ssh dba@localhost
dba@localhost's password:
Last login: Thu Sep  9 22:33:52 2010 from localhost
[dba@masu ~]$ id -Z
dba_u:staff_r:staff_t:s0

確かに設定した通り、dba_u:staff_r:staff_t:s0 としてログインできている。

では最後に、ここから dbadm_r:dbadm_t に遷移するための sudo の設定を
行う事にしよう。

[root@masu ~]# echo "dba ALL=(ALL) ROLE=dbadm_r TYPE=dbadm_t NOPASSWD:/sbin/service" \
                    >> /etc/sudoers

この設定のポイントは、ROLE=dbadm_r と TYPE=dbadm_t である。
FedoraのsudoコマンドにはSELinux対応のパッチが含まれており、
sudoで権限を切り替える際に、ロール/ドメインも併せて指定する事ができる。
(ここ、テストに出ますよ!)

すると、どうなるか。

[dba@masu ~]$ sudo service sepostgresql start
Starting sepostgresql service:                             [  OK  ]
[dba@masu ~]$ ps -eZ | grep postgres
dba_u:system_r:postgresql_t:s0  13423 ?        00:00:01 sepostgres
dba_u:system_r:postgresql_t:s0  13425 ?        00:00:00 sepostgres
dba_u:system_r:postgresql_t:s0  13426 ?        00:00:00 sepostgres
dba_u:system_r:postgresql_t:s0  13427 ?        00:00:00 sepostgres
dba_u:system_r:postgresql_t:s0  13428 ?        00:00:00 sepostgres
dba_u:system_r:postgresql_t:s0  13429 ?        00:00:00 sepostgres
[dba@masu ~]$

こんな感じで、サーバプロセスの起動/停止が行えるようになる。

その他、sudo経由での/bin/bashを許可すれば、DB設定ファイルの編集ができたりするが、
それ以外のファイルには一切触れないという面白い事になったりする。

ユーザのホームディレクトリを読み込めず、さすがに辛いという場合は、
dbadm_read_user_files (読込のみ) か dbadm_manage_user_files (読み書き) の
booleanを設定して少しポリシーを緩めると良いだろう。

[root@masu ~]# setsebool -P dbadm_read_user_files 1