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人生に影響を与えたプレゼンテーション

日常

10年近くも技術者をやっていると、他の人のプレゼンテーションを見る機会はちょくちょくある。(別にOSS/Linuxに限った話じゃなくて)
全く印象に残らないものから、発表後にプレゼンターを捕まえて議論が始まるもの、中には自分の考え方や活動に影響を与えたプレゼンテーションというのもあるハズ。

パッと二つ思い浮かんだのでご紹介。
・・・まぁ、他の人はどんなプレゼンテーションを見て心動かされたのか知りたい、という下心もあるんですが。

How to Contribute to the Linux Kernel, and Why it Makes Economic Sense (James Bottomley, Novell; LinuxCon/Japan 2009)

なぜオープンソースへの貢献が重要で、ビジネス上も意義のある事である事なのかを説いたLinuxCon/Japan 2009でのキーノートの一節。
本来、企業が何か"価値"を顧客に届けるには、その価値の源泉であるUnique Innovationの部分と、その前提であるDelivery Support for the innovationの部分に投資をしなければならないが、オープンソースを活用する事で企業はUnique Innovationの部分に注力でき、コミュニティと歩調を合わせて進む(勝手forkをしない)事でDelivery Support for the innovationの部分をShared Cost(そう、freeではなくshared costなのです)に保つ事ができるという趣旨の発表。

確かに自分のケースを振り返ってみても、SE-PostgreSQLを開発するために、その価値の源泉であるSELinuxとの連携モジュールはともかくとして、SQL構文解析やクエリ最適化、クエリ実行といったRDBMSそれ自身を作るなんてのはあり得ない話。確かに自分も"巨人の肩に乗って"開発しているんだと納得したものだ。

企業がオープンソースの開発に貢献した方が、より低いコストでイノベーションを達成できる事、そして"Free"でなく"Shared cost"である事。この考え方は正に自分の人生に影響を与えたと思う。

Parallel Image Searching Using PostgreSQL and PgOpenCL (Tim Child, 3DMashUp; PGcon2011)

もう一つは、昨年のPGconで聴講したTim ChildのPG/OpenCLの発表。
内容はRDBMSに格納した画像データ(レコード長がかなり大きい)をGPUで高速に処理するというもの。
何が心に刺さったかというと、(一字一句正確ではないかもしれないが)最後のまとめで彼が語った『Database records are ideal data structure for parallel processing(データベースのレコードは理想的な並列処理のデータ構造だ)』という一言。

これを聞いて、なるほどGPUを使ってCPUをオフロードすれば、検索処理を高速に処理できるではないか・・・?という発想でCUDAやOpenCLを調査し、その半年後にできたのがPG-Stromというモジュールだったりする。

さて、他の人に聞いてみたら、どんな『自分の人生に影響を与えたプレゼンテーション』が出てくるのだろう?